映画【1917 命をかけた伝令】感想・ネタばれ / 一貫の緊張感と固唾をのむ没入感
全編ワンカット(風)撮影で一貫の緊迫感と圧倒的没入感を体感!
『1917 命をかけた伝令』(2019)は、第1次世界大戦の緊迫感をワンカットのような映像手法を用いて演出している映画です。この演出により、主人公と同じ時間軸でストーリーが進んでいくので、圧倒的な没入感を感じることができます。このワンカットのような特殊な演出は、第92回アカデミー賞の視覚効果賞をはじめ、多くの賞を受賞しています。かなり見ごたえのある映画です。
主人公である若き兵士スコフィールドとブレイクは、前線にいる部隊に作戦中止の伝令を届けるべく、まさに命をかけて敵陣営へ侵入していきます。この常に死と隣り合わせという状況も、ますます映像に見入ってしまう要素の一つです。
この緊迫感と没入感をぜひ!
まだ映画をご覧になっていない方は、下部の概要・あらすじ・予告編へ!
ネタばれありの考察・感想はこのままスクロール!
目次(Content )で見たい内容をチェックしてください!
ネタばれあり!感想・考察
スコフィールドとブレイクが選出された理由は?
実行しようとしている作戦が、実はドイツ軍が仕掛けた罠であり、それに気づいた将軍が1600人の命を救うべく、兵に伝令を命ずる…ということですが、スコフィールドとブレイクが選出された理由を考察していきます。
この伝令は、冒頭で軍曹がフラッと現れ、将軍に呼ばれているとブレイクに声を掛けるところから始まります。ブレイクが選出された理由は、兄が1600人の内の1人だからでしょう。軍曹はその時、”誰かもう一人連れてこい”と言い、ブレイクは近くにいたスコフィールドに声を掛けます。ブレイクはその後、納屋付近で”こんな過酷な任務だとは思わなかったんだ”と弁明していることから、スコフィールドはたまたま選ばれたんですね…運が悪い?(愛国心MAXならありがたき幸せ?)
伝令を命じられたのは2人だけ?
1600人の命がかかっているのに2人だけしか伝令を命じられていない?作中ではスコフィールドとブレイクに命ずるシーンしかありません。しかし、1600人という数の命がかかっていたら何部隊かに同じ伝令をして少しでも成功率を上げたいと思うのは僕だけでしょうか?もし、僕がエリンモア将軍(コリン・ファース)だったら多少の情報漏洩を恐れず伝令します(笑) 作中では描かれていないですが、きっと命を落としてしまった兵士がいると思うと心が痛いです。
結局作戦は成功?失敗?
スコフィールドが前線の部隊に着いた時、もう第1陣は準備を終え突撃を開始してしまいます。突入する兵士を遮り、走っていくシーンはこの映画を象徴するシーンです。
スコフィールドがマッケンジー大佐(ベネディクト・カンバーバッチ)に伝令を伝え、作戦は中止になります。野戦病院には突入で怪我を負ってしまった第1陣の兵士がいましたが、1600人全滅という最悪の状況を回避できました。しかも、ブレイクの兄ジョセフ中尉は生存しており、ブレイクの死は兄をも救いました。(ブレイクは意外にあっさり死んでしまったので驚きました。もちろんフィクションとしてのあっさりです)
スコフィールドの活躍により、大人数の命が救われたので作戦は成功ではないでしょうか?
個人的総評
ラストシーンでジョセフ中尉にブレイクの最期を告げ、”生を象徴するような大木”に寄りかかりながら家族の写真を見るスコフィールドの表情は、家族を思う気持ちと、生への願望をひしひしと感じます。
110分の中に緊張感をぎっしりと詰め込んで、最後まで手に汗握る戦争映画でした。
評価:
最後に…
中盤に出てくる激流の川が、少しチープに感じてしまいました…下からぼこぼこ空気を送っている感が…
『1917 命をかけた伝令』
概要
題名 :1917 命をかけた伝令
原題 :1917
公開 :2020/2/14
国 :アメリカ/イギリス
上映時間 :110分
ジャンル :戦争/ドラマ
あらすじ
予告編
おすすめの映画
戦争映画