映画【ヒトラーの忘れもの】感想・ネタばれ / ヒトラーがデンマークに忘れていったものは地雷だけではなかった
映画【ヒトラーの忘れもの】についてのレビューです。
在宅勤務なので調子乗って夜更かしして見た映画
個人的評価 ☆4.0/5.0
この映画を一言で
戦争の残酷さと心情変化の緊張包み
こんな時におすすめ
緊張感がある映画を見たいとき
考えさせる映画を見たいとき
実話に基づいた映画を見たいとき
あらすじ
終戦直後、デンマークの海岸沿いに埋められた無数の地雷の撤去作業に、敗残ドイツ軍の少年兵が動員される。憎きナチ兵ではあるが、戦闘を知らない無垢な少年たちを前に、指揮官の心情は揺れる。憎しみの中、人間に良心は存在するか?残酷なサスペンスの中で展開する感動のドラマ
https://filmarks.com/movies/63615
ーFilmarks ヒトラーの忘れもの あらすじよりー
感想 -ネタばれあり-
終戦後のデンマークにはナチスが埋めていった地雷と”戦場を知らない少年兵”が残されていた。
戦場を知らないある意味無垢な少年兵は、作業が終われば国(家)に帰れると信じながら日々を過ごす。
ある者は、左官として国の復興を夢見る、まずは腹いっぱいご飯を食べる、女を抱く
そういった雑談も ”一歩” 気を抜けばすべてが、ふっ飛ぶ・・・。
地雷の撤去作業中の緊張感。
デンマークで捕虜として仕事をしているドイツ人にとっては気を抜ける時間は無く、常に緊張状態。
男の人の鼻息から始まるオープニング。無抵抗のドイツ人をタコ殴りにする "鬼" 軍曹ラスムスン。
ネズミの糞まみれの家畜用エサを食べて集団食中毒になった少年兵を見た農家の女性の、「いい気味だわ」のセリフ。
デンマーク人のドイツ兵への異常な怒り。
この映画はビシビシと常に緊張感が伝わりますが、怒りは時が経つにつれ情に変化していく。
異常な怒りでも人間の良心はふっとばせない
軍曹が食料をくすねるシーンや、虐められている少年兵を庇うシーンでは、なんとも言えない歯がゆい感情でした。
少年兵のために頑張ってほしいけど、立場や過去を考えると・・・
そんな状態を生み出してしまった戦争の残酷さを感じました。
この映画は実話をもとにしており、地雷撤去を強要された2000人以上のドイツ兵のうち約半数が命を落としたり手足を失ったといわれている。
せめてでも、この映画のラストシーンのように、人間の良心がふっ飛んでなかったことを祈ります。
気になったこと
デンマークとドイツの関係
大戦開戦直後、ドイツは地下資源の豊かなノルウェーの占領を狙い、デンマークをその中継地として占領しようとした。
1940年4月にドイツ軍はデンマークに侵攻し、軍事的保護下に置く。
デンマークではレジスタンスやサボタージュが刺激され、報復活動が行われていた。
1945年5月、ナチス・ドイツによる5年間の占領から解放。
この映画は ↑ の後の話
最後に
そういえば、会社の先輩が出張でアンゴラ行ったときに地雷の話をしているのを思い出しました。