U-MEIGA

名作×映画×うまいもの

映画【レイダース 失われたアーク《聖櫃》】考察・ネタばれ / アークの力とその行方

『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』インディと蛇

レイダース/失われたアーク《聖櫃》』©Lucasfilm Ltd.All Right Reserved.

言わずと知れたアドベンチャー映画

『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』(1981年)は、ハリソン・フォード演じる考古学者であるインディ・ジョーンズが、古の力を宿しているとされているアーク《聖櫃》を巡ってナチスドイツ軍と争奪する超有名アドベンチャー映画。公開は1981年と今から約40年前だが、根強いファンがいるアドベンチャーの金字塔的映画であり、名監督スティーブン・スピルバーグジョージ・ルーカスが初タッグを組んだ映画です。

現代のCG技術にも引けを取らないアクションが見どころです。

 

まだ、映画をご覧になっていない方は、下部の概要・あらすじ・予告編へ!

ネタバレありの感想・考察はこのままスクロール!
目次(Content)でみたい内容チェックしてください!

ネタバレあり!感想・考察

アーク《聖櫃》の力

『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』インディとお宝

レイダース/失われたアーク《聖櫃》』©Lucasfilm Ltd.All Right Reserved.

 ラストシーンでアークの箱を開けたベロックたちは神の怒りを買い、雷(インディが持っていた古い本には雷と明記)のような赤い炎で体を貫かれ木っ端微塵になってしまいました。アークの力はヘブライ人が残した呪いや怨念のようなもので、考古学者にとってはかなり興味深いものでしたが、それを抑え込みインディはマリオンに目をつぶるように指示をして難を逃れました。ベロックが死ぬ間際に”素晴らしい”っと言ったことからインディも興味深々だと思いますが、しっかりアークの力を理解しているインディは欲望に負けす”体験”よりも”生”を選んだのではないでしょうか。

インディは歴史を重んじる

『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』インディがロケットランチャーを構えている

レイダース/失われたアーク《聖櫃》』©Lucasfilm Ltd.All Right Reserved.

 インディはアークとマリオンを取り戻すためロケットランチャーを構えてベロックと交渉を持ちかけます。が、考古学が好きであり、アークの歴史的価値を理解しているインディは結局撃つことができないと見透かされ捕まってしまいます。また、終盤でアークが”安全な場所=エリア51”に保管されることを知ったときインディは「あいつらは価値を分かっていない」と愚痴をこぼします。このことからもインディは歴史を重んじる性格であると分かります。トレジャーハンター兼大学教授の人に考古学を学べるのは羨ましいですね…

危険すぎるアクションシーン

『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』アクションシーン

レイダース/失われたアーク《聖櫃》』©Lucasfilm Ltd.All Right Reserved.

 見返してかなりびっくりしたのですが、アクションシーンやりすぎではないですか?笑特に映画中盤のアークをカイロに輸送するときのカーチェイスシーンは、あぶねぇと感じるシーンが多くずば抜けて危険でハラハラする展開でした。流石に走行中のトラックの下を這うシーンは早送りが使われていましたけど、現代ではCGでやるようなシーンを実写でやっている(と思われる)演出に脱帽です。

ナチス軍が上陸した島は?

『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』お宝を目の前にするドイツ軍

レイダース/失われたアーク《聖櫃》』©Lucasfilm Ltd.All Right Reserved.

 最後のアークが開けられた場所はどこなのでしょう?この映画は序盤から実際の地図を使って移動シーンを演出していますが、最後にナチス軍がアークの儀式を行うべく上陸した島はどこなのか調べました。おそらくナトゥナ諸島ではないかと思います。

ナトゥナ諸島は、南シナ海にあるインドネシア領の諸島であり157個の島からなっています。映画の設定年代は1936年になります。では、ドイツ軍は映画のように容易に上陸できたのでしょうか?1824年に結ばれた英蘭協約によりこの島付近のインドネシアとマレーシアはそれぞれオランダとイギリスの統治下になりました。いくつか論文を見てみましたがナトゥナ諸島に関する詳細な情報は載っていませんでした。

参考文献:斎藤道彦”南シナ海をめぐる領有権対立の歴史”.中央大学芸術リポジトリ(参照2021/9/6)

 もしかしたら普通に上陸できたのかもしれませんね。ちなみにまだ第二次世界大戦は勃発していないので日本軍の影響はまだありません。

歴史の解釈は難しいですが、地政学で映画や時代を考えるのは楽しいですね。

個人的総評

上記の他にも、インディが馬で颯爽と駆けるシーンや、マリオンがお酒の飲み比べをするシーン、スキャナーズばりに顔や頭が吹っ飛ぶシーンなど見どころが多く、40年たっても面白い映画でした。小さい頃から見てきた映画を改めて考察すると新しい発見が生まれますね。

評価:星4.5つ

 

インディ・ジョーンズシリーズは、2作目のインディ・ジョーンズ/魔宮の伝説(1984年)、3作目のインディ・ジョーンズ/最後の聖戦(1989年)、4作目のインディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国(2008年)と続いて行きます。そしてなんと2022年7月にインディ・ジョーンズ5が公開予定です!!1作目であるレイダース/失われたアーク《聖櫃》(1981年)から41年、インディ・ジョーンズが帰ってきます!しっかり復習して劇場に望みたいですね。

復習は下記リンクから

▶第1作目:レイダース/失われたアーク《聖櫃》(1981年)

▶第2作目:インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説(1984年)

▶第3作目:インディ・ジョーンズ/最後の聖戦(1989年)

▶第4作目:インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国(2008年)

↓に次作のレビューがありますのでお時間あったら御覧ください

おすすめ映画

インディ・ジョーンズ2作目のレビュー

▶映画【インディ・ジョーンズ魔宮の伝説】考察・ネタばれ / トラウマの心臓・虫とアドベンチャー

インディ・ジョーンズ3作目のレビュー

▶映画【インディ・ジョーンズ最後の聖戦】考察・ネタばれ / 父親と聖杯から読み解く

▶映画【ガタカ】感想・ネタばれ / 努力と夢で遺伝子を凌駕する

レイダース/失われたアーク《聖櫃》』

概要

『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』パッケージ画像

レイダース/失われたアーク《聖櫃》』©Lucasfilm Ltd.All Right Reserved.

題名   :レイダース/失われたアーク《聖櫃》

原題   :Raiders of the Lost Ark

公開   :1981/12/5

国    :アメリ

上映時間 :115分

ジャンル :アクション、アドベンチャー

あらすじ

第2次世界大戦前夜の1936年を舞台に、旧約聖書に記されている十戒が刻まれた石板が収められ、神秘の力を宿しているという契約の箱(=聖櫃)を巡って、ナチスドイツとアメリカの考古学者インディ・ジョーンズハリソン・フォード)が争奪戦を展開する。原案はルーカスとフィリップ・カウフマン。脚本は「スター・ウォーズ 帝国の逆襲」のローレンス・カスダン

-『レイダース 失われたアーク』40周年限定公開公式サイト-4Kリマスター版- ABOUTより-

https://raiders40.com/

予告編

www.youtube.com