映画【ギフテッド】感想・ネタばれ / 人生で一番大切なのは愛する才能
はじめに
映画【ギフテッド】についてのレビューです。
(500)日のサマーの監督の作品だからおしゃれなのかい?と思って見たら◎
個人的評価: ★★★★☆ 4.0 / 5.0
この映画を一言で
敷かれたレールで愛という才能は育たない
こんな時におすすめ
主人公が天才設定の映画を見たいとき
感動家族愛の映画を見たいとき
ミレニアム懸賞問題が出てくる映画を見たいとき
あらすじ
フロリダの小さな町で生意気ざかりの7歳の姪メアリー、片目の猫フレッドとささやかに暮らしている独身男のフランク。その小さな幸せは、メアリーの天才的な才能が明らかになることで揺らぎ始める。メアリーの特別扱いを頑なに拒むフランクだったが、そこにフランクの母エブリンが現れ、孫のメアリーに英才教育を施すためにフランクからの引き離しを図ります。フランクには亡き姉から託されたある秘密がありました。メアリーにとっての本当の幸せはどこにあるのか、そして、フランクとメアリーはこのまま離れ離れになってしまうのか・・・?
https://filmarks.com/movies/71001
ーFilmarks あらすじよりー
感想 -ネタばれあり-
天才キッズ系の映画は好きなほうでよく見るのですが、このギフテッドはいつものパターンとは違う映画ですね。
天才キッズ系の映画のセオリーは、
家族には気づかれていない埋もれた才能
という設定が多い気がしますが、
この映画は、
周囲の人が才能に気づいている
という設定で、家族(叔父のフランク)はその才能を生かすことよりも普通の生活を送ってほしい。
という設定です。
この設定から映画の主題を考えました。
映画のタイトルはギフテッド(Gifted)で
Giftedの意味は
「天賦の才のある、有能な、(…に)才能があって、有能で、恵まれて」
と意味通り、主人公のメアリーは子供とは思えない数学の知識があります。
このGiftedはもちろん"数学の才能" です。
もう一つの才能がこの映画の主題である "愛する才能" ではないしょうか
愛する才能を持っているのが叔父のフランクで
持っていないのがイヴリン(メアリーのグランマ)です。
フランクはメアリーは普通の人生を送ってほしいとダイアン(メアリーの母)から預かります。
なぜこんなお願いをするのかというとイヴリンの存在があるからです。
イヴリンが数学に執着する理由
イヴリンはダイアンとフランクを歴史に名を残す学者にするべく、小さいころから英才教育を受けてきました。
そのためフランクとダイアンは普通の生活をおくる(恋愛や遊び)ことができず、フランクは親と疎遠に、ダイアンは自殺してしまいました。
こんな結果になっているのにも関わらずメアリーに対しても英才教育を受けさせそうとしています。
そこまでして数学に執着する理由は数学に対するコンプレックスです。
イヴリンも数学の才能があり若いころはミレニアム懸賞問題であるナビエストークス方程式の証明に人生を注いでたが証明できずに、結婚を機に数学から遠ざかってしまった。
(イヴリンが若いころは女性は結婚して子供を育てるという古いステレオタイプ的な考えが一般だったんですかね…?)
ダイアンは意志が固いと言われるシーンがありますがダイアンの母であるイヴリンもかなり意志が固いおばさんですね。
フランクがメアリーを育てたい理由
ダイアン同様、フランクも英才教育を受けボストン大学の准教授まで上り詰めています。しかし途中でドロップアウトして現在はボートのエンジン修理屋です。
ダイアンからナビエストークス方程式の証明結果をもらいますが、イヴリンが死んでからこの証明を発表してといわれるくらいダイアンはイヴリンを恨んでいます。
フランクはメアリーに自分たちと同じような人生を歩ませたくないからです。
一緒に生活をするにつれフランクはメアリーを自分の子供のように愛していきます。フランクには人生で一番大切な愛する才能があります。
メアリーを育て始めたのはダイアンからお願いされたからでもありますが、裁判までしてメアリーの親権を争うのはメアリーを愛しているからです。
フランクがメアリーとロジータ(隣人)と連れて病院の出産を待っている人達のところへ連れて行ったシーンでも、メアリーを愛していることが伝わります。かなりいいシーンでしたね!!ロジータにも愛する才能がありますね!
その他にも、フレッド(片目のネコ)が里親募集されていて、フランクが急いでフレッド連れ戻すシーンでも、フランクの愛する才能が表れています。
フランクはフレッドだけでなく、その日に殺処分されてしまう予定だったほかのネコ2匹も一緒に引き取ってきます。いいやつですね!
人生で一番大切なのは愛する才能
どんなに会社でストレスたまっても家族には最大の愛情を注ぎます!
気になったこと
ミレニアム懸賞問題
世界には7つの懸賞付きの問題があるそうです。うち1つは解かれています。映画に出てきたナビエストークス方程式もその一つで、正式には「ナビエ–ストークス方程式の解の存在と滑らかさ(ナビエ–ストークスほうていしきのかいのそんざいとなめらかさ、英:Navier–Stokes existence and smoothness)」だそうです。少し読みましたがチンプンカンプンですね(笑)
懸賞金は100万ドル(日本円で約1億900万円-2020/6現在)とのこと…一気に億万長者ですね。興味がある方はぜひ…(笑)
ja.wikipedia.org
子役
マッケナ・グレイスさんという子役さんです。2006年生まれだそうです。
ギフテッドの子役オーディションは約900人いて選考に8か月もかかったそうです。
その他の出演作は記憶に新しいアナベル死霊博物館に出演してました。
まさにギフテッドがある女優さんですね!
www.elle.com